以前、知人にコラージュの小品を見せながら、「これ、何ていうタイトルにしようかしら?」と相談しましたら、その人が即座に『360度円形の地獄』と答えたので驚いたことがあります。 
奇抜なアイデアを出す瞬発力に感心しました。 

その作品は、古代ギリシャ風の白く長い衣装を着たおじさまが二人、古い解剖学の本から採ってきた人間の血管と血球の図を組み合わせたものの上に腰かけて話をしている、というシーンを作ったものでした。 
ともあれ、題に対して作品の趣や強度がアンバランスなように思い、知人のせっかくの案は却下。
そして確か、『これもまた同じ一日』という題に落ち着いたのでした。

タイトルは明らかに作品の一部です。 見かけそのものではないけれども、なぜかしら通底していると感じるものにすることを心掛けています。 

さて、この作品は何というタイトルでしょうか。 
答えは、『禁門』です。